Research|制度設計研究
若者議会モデル(構想)
これは特定の自治体のための構想ではありません。まず足立区をモデル地域として制度設計と実証を進め、そこで確かめた型を全国の自治体へ展開することを目指しています。
著者:TEIGEN JP(代表 堀井爽夏)/カテゴリ:若者議会・若者の政治参画/随時更新
背景:10代は「聞かれる」が、決定には入れない
選挙権年齢は18歳。18歳未満には政治参加の制度的余地がほとんどなく、政府の審議会等における若者委員の割合も極めて低い水準にとどまります(こども家庭庁の関連報告書を参照)。10代の声は、単発のヒアリングで「聞かれる」ことはあっても、政策決定に影響する構造の中には組み込まれにくい——これが私たちの現場実感であり、出発点です。
構想:5つのステップ
ラウンドテーブル
13〜24歳の若者が地域課題について継続的に議論する場を設置する。
提言書作成・報告
議論を提言書としてまとめ、区へ正式に報告する。
区との連携協定
若者参画に関する連携協定を締結し、恒常的な回路をつくる。
条例化
若者参画を制度として位置づける条例の制定を目指す。
附属機関として定着
区の附属機関・諮問機関として、10代の声を政策過程に常時接続する。
制度設計の論点
対象は区内在住・在学・在勤の13〜24歳とし、公募と無作為抽出を組み合わせて「意識の高い若者」への偏りを防ぐ。教育・環境・防災・まちづくり等の委員会制、提言への説明義務・再審議要請の仕組み、30日以内に実現可能な小さな成果(クイックウィン)の設計、学校との連動、短期参加枠——参加のハードルを下げながら、影響力を制度として担保する設計を検討しています。
海外参照:Toronto Youth Cabinet
カナダ・トロント市には、13〜24歳の若者が市政に提言するToronto Youth Cabinetがあります。2024年、トロントシティホールで、TEIGEN JPは同組織のエグゼクティブ・ディレクター Stephen Mensah氏と会談し、若者向け夏期雇用の創出など、若者の提言が実際に市政を動かした事例と運営知見を学びました。この構想は、その国際的な知見を日本の地域文脈に翻訳する試みでもあります。→
「若者の声が東京の意思決定に反映されることを目指す上での、堀井代表の情熱と決心を聞くことができて光栄でした。」
この構想を持ち込んだ場
- 2024年8月Toronto Youth Cabinet エグゼクティブ・ディレクターと会談(トロントシティホール) →
- 2025年6月世界銀行副総裁(当時)Mercy Tembon氏の特別講演会で対談。世界の若者参画と若者議会を議論 →
- 2025年7月日本青年会議所主催 サマーコンファレンス2025。芦屋市長・高島崚輔氏とのパネルで、若者議会構想に言及 →
この構想の土台になった研究
若者議会モデルは、思いつきではなく実証の上に置いています。モギ区長選の参加者アンケート(2023年33名・2025年30名)をもとに、模擬選挙が参政意識に与える効果を検証した論文を公開しています。満足度は4点満点で3.60(2023年)から3.73(2025年)へ推移しました。
——若者議会モデルの制度設計を見据えてPDF(8ページ・約20MB)を開く
堀井爽夏(学生団体TEIGEN JP 代表)/2025年8月執筆/キーワード:シティズンシップ教育・政治参画・アクティブラーニング


