
- 開催
- 2023年11月・2025年3月・2026年3月(計3回)
- 会場
- 足立区役所(特別委員会室/庁舎ホール・区議会)
- 共催・後援
- 共催 足立区選挙管理委員会(2025年〜)/後援 足立区教育委員会/協力 足立区議会
- 臨席
- 第3回(2026年)に足立区長 近藤やよい氏
- 記録
- 足立区議会だよりが3年連続で掲載(第321・328・334号) 区議会だよりを見る ↗
ナゼ?シティズンシップ教育は
「投票する練習」で終わってしまうのか。
02 The Reality|現状
投票率だけが、問題なのではない。
2022年参議院選挙における18・19歳の投票率は34.49%(総務省)。しかし私たちが現場で見てきた課題は、数字の低さそのものではありません。学校で行われるシティズンシップ教育の多くは、選挙制度の学習と模擬投票にとどまり、「政策がどう生まれ、どう問われ、どう決まるのか」という民主主義の中身に触れる機会がほとんどないことです。
公職選挙法の下では18歳未満の選挙運動が制限されており、10代が政治に「つくる側」として触れる制度的な余地は極めて限られています。投票日だけが政治参加のすべてになったとき、10代は社会の観客であることに慣れていきます。
03 Why Now|いま必要な理由
18歳が「選ばれる側」になる議論が、国会で始まっている。
選挙権年齢は2016年から18歳になりました。一方で、立候補できる年齢(被選挙権年齢)は、衆議院議員・地方議員・市区町村長が25歳以上、参議院議員・都道府県知事が30歳以上のままです。2026年、この被選挙権年齢の引き下げが国会で本格的に議論されはじめました。
投票の仕方だけを学んだ世代が、近い将来、立候補できる年齢になるかもしれない。そのとき必要になるのは、政策をつくり、人前で訴え、問われる——立候補する側のプロセスを、あらかじめ経験しておくことです。
| 比べる点 | 投票を学ぶシティズンシップ教育 | 立候補を体験するモギ区長選 |
|---|---|---|
| 立場 | 選ぶ側 | 選ばれる側も、選ぶ側も |
| 政策 | 用意された候補者の政策を比べる | 自分たちで政策をつくる(地域課題を調べて) |
| 問われること | 誰に一票を投じるか | 自分の政策がどう問われるか(参加者や現職議員から) |
| 18歳の立候補への備え | 投票の手順を知る | 一通り経験する(政策立案・選挙公報・演説・投票) |
- 2015年6月公職選挙法の改正で、選挙権年齢が18歳に(2016年7月の参議院選挙から適用)
- 2026年7月被選挙権年齢を18歳(参議院議員・首長は23歳)に引き下げる法案が、参議院に提出
- 2026年10月時点法案は成立していません。国会での議論が続いています
04 Our Insight|仮説
投票行動だけではなく、立候補と政策立案の過程を経験することで、10代は政治の当事者になれる。
モギ区長選は「投票の練習」ではありません。参加者自身が地域課題を分析し、政策を立案し、選挙公報や演説をつくり、立候補する側のプロセスを経験する。他者の政策を問い、自分の政策が問われる。この往復の中でしか、政治は自分の言葉になりません。
さらに、政策を異なる立場(世代・職業・生活状況)から再検討する独自手法「パラダイムチェンジタイム」を導入し、自分の正しさを疑う熟議の体験まで設計しています。
05 The Experience|体験設計
当日、参加者はこう過ごす。
06 The Result|成果
数字と、その意味。
足立区議会が公表した資料には、2023年に行った議会改革の「住民参画」分野の取り組みとして、学生主催の「モギ区長選」を開催し、主権者教育推進に取り組んだことが記載されています(早稲田大学マニフェスト研究所「議会改革度調査2023」。同議会は全国1,562議会中58位・特別区内2位)。議会が住民参画の実績として公表できる取り組みが、ひとつ増えます。実績を見る →
- 第1回2023年11月26日・足立区役所 特別委員会室後援:足立区・足立区教育委員会ほか開催報告 →
- 第2回2025年3月20日・足立区役所 庁舎ホール/区議会共催:足立区選挙管理委員会/後援:足立区教育委員会/協力:足立区議会開催報告 →産経新聞の報道 ↗
- 第3回2026年3月・足立区役所 庁舎ホール/区議会共催:足立区選挙管理委員会/後援:足立区教育委員会。足立区長 近藤やよい氏が臨席開催報告 →最優秀チームの区長表敬 →
足立区議会だよりが、3年連続でモギ区長選を掲載(第321・328・334号)。区議会だよりを見る ↗
「この機会を糧に、これからも頑張ってほしい」
議会の外からも、事例として招かれています。
Scenes
現場の空気ごと、伝える。
問いが生まれ、議論になり、政策になり、演説へ。ひとつの現場の物語を、6つの場面で。写真を選ぶと、その場面がひらきます。
記録写真をランダムに一挙公開
Survey|事後アンケート
参加者は、何が変わったと言ったか。
「本当の選挙みたいで、リアルだった。」


「議論したことを政策案としてまとめる時、考えを形あるものにできて達成感があった。」
「地方行政に興味がなかったのに、この日を境に情報を追いたくなった。学校にも講義しに来てほしい。」

「自分から積極的に発言する力が身につきました。新しい友達もできました。」
「初めて投票を体験できて嬉しかった。発表のころには、班に絆が生まれていた。」

07 Voices|当事者の声
参加した本人が、次の運営者になる。
「参加者としてモギ区長選に関わってから一年後、運営を担う立場へと移りました。仲間に背中を押され、受験とイベントに全力で向き合い駆け抜けた日々は、今の自分を形づくる大切な経験であり、大きな自信につながっています。」



08 Behind the Project|舞台裏
本物の政治空間を借りるということ。
モギ区長選は、区役所・議会・教育委員会・選挙管理委員会という複数の行政組織との調整の上に成り立っています。会場確保、備品借用、議員への協力依頼、広報、当日運営——そのすべてを学生が担うため、依頼文書の品質、期日管理、当日の所作まで、団体の信頼そのものが問われます。
失敗も改善も重ねてきました。初回は約30名規模での試行から始まり、庁舎ホールの使用、議員参加の拡大、パラダイムチェンジタイムの導入と、開催ごとに体験設計を更新しています。運営マニュアルの標準化を進め、他地域でも再現可能なモデルへの深化を図っています。
現場を動かすのは、10代の運営メンバー。
立候補者を迎え、議場を借り、投票を運び、本番を進行する——モギ区長選のすべての場面を、同世代の運営メンバーが自分たちの手でつくっています。


