
ナゼ?日本の景観は
世界的に美しいのか。
02 The Reality|現状
日本の掃除文化は、世界的に見て特別な教育資産である。
2024年、カナダとニュージーランドへ留学したメンバーがいます。現地の街を歩いて驚いたのは、道に落ちているごみと、そのにおいでした。日本で生まれ育ったからこそ、帰ってきて初めて、日本の景観が本当に美しいのだと気づいたと言います。
では、その美しさはどこから来るのか。街にごみ箱はほとんどありません。考えて思い至ったのが、小学校の掃除の時間でした。当時は面倒でした。それでもあの時間が、掃除をする側の気持ちを想像できる人間をつくり、日本人特有と言われる協調性を育てていたのではないか。
海外の学校では清掃は業者の仕事であることが多く、児童・生徒が自分たちの空間を自分たちで整えるという日本の学校清掃は、世界的に見て特異な教育文化です。一方で国内では、掃除が「やらされる作業」として形骸化し、その教育的意味——地域への当事者意識、公共性、美意識——が語られる機会は多くありません。
まちの清潔さや景観は、誰かが守っているのではなく、一人ひとりの公共心が守っている。だからこそ、人格が形づくられる時期にいる小学生に、掃除の意味を体験として手渡したい。そう考えて立ち上げたのが、掃除教育事業部です。
03 Our Insight|仮説
掃除は、いちばん身近な「社会参加」である。
自分の教室を、自分のまちを、自分の手で整える。それは子どもが最初に経験できる「公共への貢献」です。「地域をまもれ!おそうじ隊」は、掃除の技術を教える授業ではなく、掃除を通じて「自分もまちをつくる一員である」という当事者意識を育てる授業として設計しています。
株式会社ダスキンの協力
カリキュラムの開発にあたり、清掃のプロフェッショナルである株式会社ダスキンの協力を得ました。授業の企画・実施は当団体が担っています。
海外経験×学生の企画運営
海外と日本の教育の両方を知る高校生・大学生が企画・運営。子どもに近い立場から掃除の意味を伝える。
公共心と人格の育成
日本の美しさや文化を守り、社会に貢献できる人格を育む。掃除を人格教育・地域教育として再定義する。
04 The Experience|授業の流れ
ナゼ?掃除をするのか
問いから始める。世界の学校と日本の学校の違いを知り、掃除の意味を考える。
プロの技術に触れる
カリキュラム開発の際に教わった掃除の方法を、実際に手を動かして学ぶ。
まちと掃除をつなげる
ポイ捨てや景観の課題を題材に、自分たちのまちを守るとはどういうことかを話し合う。
おそうじ隊として
学んだことを自分の言葉にし、教室と地域での行動につなげる。
05 The Result|実績
足立区立足立小学校で初開催。
「株式会社ダスキンとのやり取りや小学校への出前授業の調整に携わる中で、資料作成、メール対応、メンバーのマネジメントなど、企画運営に必要な実務力を学びました。0から1を生み出す経験になりました。」
「『ナゼ?掃除をするの』という最初の問いかけで、教室が一度しんと静まって、そこから一気に手が挙がり始めました。普段の清掃時間には消極的な子が、いちばん前のめりになっていたのが印象的です。」
06 Voices|授業後の声
掃除が「作業」から「意味」に変わった、と言われた。
先生の声
「授業後、教わった方法を意識しながら、丁寧に掃除する姿が見られました。」
「児童が興味を持って話を聞き、楽しみながら実践していました。」
「高学年でも、掃除の大切さを改めて学べる授業でした。」
児童の声
「掃除は、物を大切にすることにもつながると分かりました。」
「正しいやり方が分かり、掃除が楽しくなりました。」
「掃除は物を長持ちさせ、気持ちよく過ごすことにもつながると知りました。」
出前授業「地域をまもれ!おそうじ隊」授業後アンケート(2025年12月・足立区立足立小学校 5年生3学級)より抜粋。表記は学年のみとしています。